本好きナースマン

色んな本を読んで日々の生活に潤いを与えています。目指すは年間100冊読了。

桜木紫乃さん 氷平線

氷平線は桜木紫乃さんの第一作品集。全部で6編で構成。

 

雪虫

2002年にオール讀物新人賞を受賞したデビュー作。十勝平野を舞台に繰り広げられる男女の話。

 

霧繭

和裁師として独立した女性の話。舞台は釧路。春採湖や市立病院、漁業や炭鉱といったキーワードが随所にあり、釧路に住んでいる私としては身近に感じる作品。

 

夏の稜線

 

海に帰る

 

水の棺

 

氷平線

表題にもなっている作品。大学進学とともに嫌っていた地元を離れる。10年ぶりに故郷へ戻った誠一郎はかつて肌を合わせた女性と再会。男女の中で揺れ動く心情がオホーツク海の厳しい寒さと重なる。個人的には氷平線が一番好きな作品です。

 

どの作品も短編なので、読みやすいです。桜木ワールドを感じる本なのでぜひ読んでほしいです。