本好きナースマン

色んな本を読んで日々の生活に潤いを与えています。目指すは年間100冊読了。

スポーツ医学検定

21021年コロナ禍において東京オリンピック開催され、多くの感動が生まれましたね。個人的には、看護師として実施するべきではないという思いでいましたが、スポーツも好きで長くテニスもしてきましたし、選手が頑張れるステージがあることは大事だという思いでもいました。

コロナワクチンの接種も進み、近いうちには経口薬も出来るだろうという安心感も徐々に生まれつつありますが、これから冬にかけてまだまだ第6波に警戒は必要かと思います。

そんな中、これからを見つめた時に人々の健康意識は高まっていくと思います。そして、私自身も健康意識を高め、病気になるまえのステージでどう自分の健康と向き合うかが重要ではないかと思い、スポーツを通じて健康的な生活を送ることができるような取り組みを今後実施していければいいなと考えています。

そこで、スポーツ医学検定という検定にチャレンジしてこようと思います。今年の5月に受験予定でしたが、緊急事態宣言中という事もあり、断念し今月末の第10回を受験してきます。まだ、10回という事で新しい検定ではあります。

 

スポーツ医学検定とは
一般の人を対象とした、身体のことやスポーツによるケガの知識を問う検定。
3級(ベーシック)
身体やスポーツのケガの最も基本的な知識が問われる。
2級(アドバンス)
身体のスポーツのケガのより詳しくより広い知識が問われる。スポーツを指導する人。
1級(マスター)
身体やスポーツのケガの専門的な知識が問われる。スポーツメディカルに関わる人。
 

今回は2級目指して頑張ります。

2級問題集より

問14:肩の筋肉

肩鎖関節、肩関節を構成する肩甲骨に起始をもつ筋肉として適切なものを全て選びなさい。

三角筋 ②棘上筋 ③広背筋 ④肩甲下筋

 

解答 正解は①②③④

肩を動かす筋肉(アウターマッスル)

三角筋:肩を挙上

大胸筋:野球のバッティングやテニスのスイング動作で重要

広背筋:胸椎、腰椎、上腕骨をつなげる筋肉

 

肩を動かす筋肉(インナーマッスル

肩甲骨と上腕骨をつなぐ棘上筋(きょくじょう)、棘下筋、肩甲下筋、小円筋

 

問16:手指の関節

手の指(示指から小指)の指を遠位から順に適切に並べなさい

①中手骨、基節骨、中節骨、末節骨

②基節骨、中手骨、中節骨、末節骨

③末節骨、中手骨、中節骨、基節骨

④末節骨、中節骨、基節骨、中手骨

 

解答 正解は④

手は橈骨と尺骨が手根骨で合流

手指は遠位(指先)から

母指:末節骨→IP関節→基節骨→MP関節→中手骨

示指から小指:末節骨→DIP関節→中節骨→PIP関節→基節骨→MP関節→中手骨

変形性手関節症|大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器・免疫内科学

変形性手関節症|大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器・免疫内科学

 

問24:下腿の筋肉

下腿三頭筋を構成する筋肉を2つ選びなさい。aとbは、膝の裏から始まってアキレス腱となり、踵骨に付着しています。aとbに入る筋肉として適切なものを選びなさい。

①ヒラメ筋と後頸骨筋

腓腹筋と後頸骨筋

腓腹筋とヒラメ筋

④長腓骨筋と短腓骨筋

 

解答  正解は③

下腿後面には、膝の裏から始まる腓腹筋(内側頭と外側頭)およびヒラメ筋があり、あわせて下腿三頭筋と呼ぶ。アキレス腱になり、踵骨に付着する。腓腹筋の内側頭は肉離れを起こしやすい。

下腿前外側にある前頸骨筋は足関節を反らす働きがある。

 

問29:骨盤の筋肉

腸腰筋は、aと大腰筋、小腰筋の総称であり、骨盤内にあって股関節を曲げる働きをしています。aに入る筋肉として適切なものを選びなさい。

①腹直筋

②腸骨筋

③中殿筋

④腸肋筋

 

解答  正解は②

腸骨筋と大腰筋・小腰筋を合わせて腸腰筋と呼び、股関節を曲げる働きをする。体幹の深層にある筋肉で、腰椎と大腿骨をつなげるため、歩行やランニングにおいて極めて重要。殿部には股関節を後ろへ伸ばす大殿筋、片脚の立位保持に重要な中殿筋、股関節を安定させる小殿筋がある。

 

問51:腰椎分離症

腰椎分離症と腰椎椎間板ヘルニアは、どちらも成長期の腰痛の原因として多い疾患。

腰椎分離症の症状に関する記述として、適切なものを選びなさい。

①下肢や殿部の痛みが主な症状

②前屈時の痛みが主な特徴

③痛みが軽度の場合、医療機関を受診せず放置されることもある

④進行期には下肢の筋力が低下する麻痺症状が出現する

 

解答  正解は③

腰椎分離症

症状

最初はスポーツ中や後の腰痛で痛みも軽度。安静により傷みます消失する程度の場合、医療機関を受診せず放置していることもある。しかし、スポーツ活躍の継続で徐々に痛みがひどくなり、日常生活でも痛みが生じる。腰を反らした時の痛みが特徴。

 

検査・診断

初期はレントゲンでは見つからず、MRIやCTで疲労骨折が確認。進行の程度から初期、進行期、末期に分けられる

 

治療

初期・進行期は体育を含めスポーツ活動を休止、硬性コルセットによる固定。初期であれば、3ヶ月の装着で、90%以上で骨折は治療する。末期の場合、スポーツ活動の休止とリハビリを行い、段階的に復帰。

 

問61:野球肘

成長期の野球肘に関する記述として、適切なものを選びなさい。

①内側型は外側型に比べ頻度が少ない。

②外側型は超音波検査では診断できない。

③内側型は早期に手術治療されることが多い。

④上腕骨小頭の離断性骨軟骨炎は外側型の主な原因である。

 

 

解答 正解は④

上腕骨小頭の離断性骨軟骨炎は成長期の外側型野球肘の主な原因であり、進行すると変形性肘関節症となり、肘関節の可動域制限が生じ、日常生活に支障をきたす。

内側型は外側型ち比べて多く発生しますが、日常生活に支障をきたすことはまれ。祖外側型は超音波検査によって診断可能。

 

内側も外側も繰り返す投球動作で痛みが生じるケースが圧倒的

内側型(内側上かの障害):

頻度は高い。肘の内側の痛み。日常生活に支障をきたすのはまれ。X線検査、超音波検査。投球動作の禁止とリハビリによる保存治療で軽快。骨端部の骨折を生じていることがあり、ギプス固定や手術が行われることもある。

 

外側型(上腕骨小頭の離断性骨軟骨炎):

外側の場合、痛みを自覚したときには病変がすでに進行していることもある。変形性肘関節症を生じて肘の可動域が制限され、日常生活に支障をきたす。X線検査、超音波検査、MRI検査(治療の方向性をきめる)。

初期であれば、投球動作の禁止で自然修復を待つが、治療には6カ月から1年以上かかることもある。進行している場合、状態に応じて手術が選択。

 

問69:肉離れ、骨盤剥離骨折

腸骨から始まり、サッカーのキック動作などで肉離れが生じやすい筋として適切なものを選びなさい。

①大腿直筋  ②半膜様筋  ③半腱様筋  ④大腿二頭筋

 

 

解答 正解は①

半膜様筋、半腱様筋、大腿二頭筋腸頭は坐骨に、大腿二頭筋長頭は大腿骨に起始する。

 

肉離れはランニングやダッシュで下肢に生じる。ハムストリング(半膜様筋・半腱様筋、大腿二頭筋)、大腿四頭筋、下腿三頭筋に頻度が高い。適切な患部の安静と、段階的な競技復帰が重要。

治療方針

MRI検査で分類されたハムストリングの治療指針が参考にされる。

軽度(腱・腱膜の損傷がない):数日から2週間以内の復帰

中程度(腱・腱膜に損傷がある):3~4週間でランニングを開始、6~8週でダッシュや競技復帰

重度(腱断裂・腱付着部の剥離):競技レベルのスポーツ復帰を目指すなら受傷2週間以内の手術が勧められる。

いずれの場合にもリハビリは重要。

 

骨盤剥離骨折

サッカーや体操に多く、競技中に骨盤部の突然の痛み。成長期では筋付着部の骨が成熟しておらず、ある動作で筋肉が引っ張られると剥離骨折を起こしやすい。

ハムストリングが付着する坐骨結節、大腿直筋・縫工筋・大腿筋膜張筋が付着する腸骨、腸腰筋や中殿筋が付着する大腿骨に発生しやすい。

治療

基本は保存治療。受傷後数週は患部を安静にし、ストレッチの開始。徐々にジョギングを開始し、数カ月の復帰を目指す。

 

問81:ジョーンズ骨折

aの部位(第5中手骨基部)に生じる疲労骨折の記述として適切ではないものはどれか

①治療しやすいため手術が行われることは通常ない

②ジョーンズ骨折とよばれる

③サッカー選手に多い

④治療にはアスリハが重要である

 

 

解答 正解は①

難治性のため、手術が行われることもある。治癒しくいことや、ジャンプやステップ動作で負荷が加わりやすいため、一度治癒しても再骨折しやすい。早期に確実な復帰を目指すなら、金属のスクリューを挿入する手術を行う。

 

問84:フットボーラーズアンクル

フットボーラーズアンクルで衝突する骨の組み合わせとして適切なものを選びなさい。

①脛骨ー腓骨  ②脛骨ー距骨  ③踵骨ー距骨  ④踵骨ー腓骨

 

 

解答 正解は②

サッカーのキック動作では、インパクトの時に足関節前方の軟骨や骨に負荷が加わる。これが蓄積すると、同部の骨が増殖して骨棘が形成。足関節捻挫で不安定性が残った場合も距骨が前方にずれて脛骨と衝突しやすくなり、骨棘が生じやすい。足関節のストレッチ、運動後のアイシング、テーピングで対応するが、支障が大きい場合は、骨棘の手術が行われる。

 

 

問106:腰痛

腰痛に対するアスリハやトレーニングにおいて、適切でないものを選びなさい。

①伸展型腰痛に対する脊柱起立筋のストレッチ

②伸展型腰痛に対する大殿筋の筋力トレーニン

③屈曲型腰痛に対する脊柱起立筋のストレッチ

④屈曲型腰痛に対する腸腰筋の筋力トレーニン

 

 

解答 答えは③

伸展型腰痛:骨盤が過度に前傾していることが多い(腰が前に出る感じ)

姿勢としては、腰が前に出て、のけぞっているような姿勢。膝は伸びている。この姿勢が続くことで結果伸展型腰痛につながるという解釈すると理解しやすい。

 タイトネス→脊柱起立筋、腸腰筋、大腿筋膜張筋、大腿四頭筋、ヒラメ筋

 筋力低下→大殿筋、腹直筋

 

 タイトネスとは筋肉の硬さ、つまりストレッチをして柔らかくする。

 筋力低下の部分は筋力トレーニングを行う。

 

屈曲型腰痛:

姿勢としては、少し猫背のような姿勢で、腰は後傾し、膝は曲がっているような姿勢。

 タイトネス→腹直筋、大殿筋、ハムストリングス腓腹筋

 筋力低下→脊柱起立筋、腸腰筋

 

問121:

膝前十字靭帯損傷や半月板損傷の術前・術後は、膝関節を安定させるための筋力トレーニングが重要。大腿四頭筋のセッティングは術前や術後早期から安全かつ効果的に行うことができるトレーニングの1つ。特にどの筋肉の活動を意識して行うとよいか選べ。

①大腿直筋  ②内側広筋  ③外側広筋  ④中間広筋

 

解答 答えは②

太ももの内側に力を入れる(内側広筋)長座。

問122:

膝関節の靭帯損傷や半月板損傷の受傷直後や術直後において、実施するメディカルリハビリテーションとして、適切でないものを選びなさい。

①片脚立位でのバランストレーニングを行う

②膝蓋骨を上下左右によく動かす

③長座で踵を滑らせながら膝をゆっくり曲げ伸ばしする

④長座で太ももの筋肉を引き締め、膝蓋骨を引き上げるように力を入れる

 

 

解答 答えは①

受傷直後や術直後のリハビリとしては負担が大きい。

 

 

問138:肩関節脱臼

肩関節脱臼はラグビーなどのコンタクトスポーツで発生しやすいスポーツ外傷。脱臼後のアスリハとして、適切なものは。

①脱臼を何度も繰り返す場合、治療の第一選択は保存療法であり、筋力トレーニングを積極的に行う

②手術後に装具を着用している時期では、低強度の等尺性筋力トレーニングは患者への負担が大きいので控える

③手術後1週程度で装具を外して、振り子運動など軽めの運動や上肢を使う生活動作を開始する

④手術後のスポーツ復帰には通常4~6カ月以上を要する

 

 

解答 正解は④

通常4~6カ月要する。脱臼を繰り返す場合には、手術療法が選択される。手術後3週間程度は装具を着用し患部の安静。低強度の等尺性筋力トレーニングは専門化の指示のもと装具を着用している段階から徐々に行う。

 

 

問155:

障がい者スポーツに関する記述で、適切なのは

①全国障がい者スポーツ大会は国民体育大会と同じ開催地で行われる

②第1回パラリンピックは1912年のストックホルム大会で開催された

③視覚障がい者のオリンピックであるデフリンピックは4年に1度開催される

④ボッチャは聴覚障がい者のために考案された競技である

 

 

解答 答えは①

近代オリンピックについて

1896年のギリシャアテネで第1回開催(9競技43種目)

1936年から聖火リレー(ベルリン大会)

1912年のストックホルム大会に日本は初めて参加を果たす

 

パラリンピック

1960年のローマで第1回が開催

 

 

問161:熱中症、WBGT

熱中症とその予防に関する記述で、適切なのは

①一過性のめまいや失神が見られるものを熱疲労と呼ぶ

②競技中は1時間あたり500ml~1000mlの水分補給が推奨

熱中症は屋内の競技で生じることはない

④湿度が高いと湿球黒球温度(WBGT)は低くなる

 

 

解答 正解は②

熱中症の分類はⅠ~Ⅲ度で分類

Ⅰ:

・めまい・失神(熱失神

立ちくらみという状態で、脳への血流が瞬間的に不十分になる

・筋肉痛・筋肉の硬直(熱けいれん)

こむら返りのことで、痛みを伴う。発汗に伴う塩分(ナトリウム)の欠乏による

・手足のしびれ・気分不快

Ⅱ:

・頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感(熱疲労

体がぐったりする、力が入らないことがあり、いつもと違う程度の軽い意識障害

Ⅲ:

・Ⅱ度の症状に加え、意識障害、けいれん、手足の運動障害(熱射病)

呼びかけや刺激への反応がおかしい、体にひきつけなどがある

・高体温

・肝機能異常、腎機能障害、血液凝固障害

 

気温の指標

WBGT:湿球黒球温度

日本スポーツ協会の指針では、WBGTが31℃を超える場合、原則運動を中止

 

   原則、運動中止

WBGT:31℃  乾球温度:35℃ 

   厳重警戒(激しい運動は中止)

WBGT:28℃  乾球温度:31℃

   警戒(積極的に休息)

WBGT:25℃  乾球温度:28℃

   注意(積極的に水分補給)

WBGT:21℃  乾球温度:24℃

   ほぼ安全(適宜水分補給)

 

水分補給の仕方として運動前に250~500mlの水分補給が望ましく、

競技中も1時間あたり500~1,000mlの水分補給がよい。運動中は塩分を含む水分摂取が望ましい。