世界史ってとにかくカタカナがいっぱいで覚えられない・・・
私の中ではそんなイメージ。全部が同じように聞こえるから。
そんなイメージがあった私は高校では世界史を専攻せず、地理を選択。
ただ、以前にも何かの機会に投稿したのだけれど、地理も日本史も世界史も本来であれば同時進行で学ぶのがもっとも良いのだろうというのが私見である。しかし、全部覚えるには量があまりにも莫大で高校3年はセンター試験対策に向けてがメインで、そして何より社会という科目が国語、数学、英語という主要3科目のわき役的な存在であるために、そこに割く時間はあまりにも少ない。
けれど、昨今のウクライナ情勢、北朝鮮のミサイル問題、中国の人権問題などなど日常的に目にするニュースは社会情勢を知っているかどうかで見方もだいぶ違ってくる。
最近読んだ本の中でもロシア、ドイツとの話である『同志少女よ、敵を撃て』や日本、ロシアとの話である『ラーゲリより愛を込めて』など、こうした作品も歴史を知ると理解がさらに深まる。
今回の本を読んで、なんで日本は領土を拡大しようとして、中国や東南アジアに侵攻し、多くの命を奪ったのか、そうした背景を少し理解することができた。1929年世界恐慌、1923年関東大震災。そうした影響が少なからず影響していた。世界恐慌という言葉やアメリカやイギリスが行ったブロック経済、1932年のアメリカのニューディール政策など、言葉1つ1つは暗記のために一生懸命覚えた記憶がありますが、あくまで点を覚えただけで、線として覚えるともっともっと理解できて面白さが倍増します。大人になってから学びなおすと面白いし、今まさに社会の勉強をしている学生にも役立つ本だと思うので、読んでみてほしいと思います。
1つ紹介として
1929年アメリカのウォール街で株価が大暴落(世界恐慌)し、植民地や資源を持っていた国(アメリカ、イギリス、フランス)は自国の経済圏をブロックし、自国内でなんとかやりくりすることができた。しかし、持たない国(イタリア、ドイツ、日本)は全体主義化し、対外侵略し、資源を得る方向に向かう。
日本は、WWⅠ後、大戦景気で好景気になるが、戦後、不況になり、そこに追い打ちをかけるように関東大震災や世界恐慌が起こる。
もともと大陸に派遣されていた帝国陸軍の関東軍が中国東北部の満州を「日本の生命線」と考え、侵略を開始。(柳条湖事件)
ドイツは、WWⅠの賠償金で苦しんでいて、さらに世界恐慌が襲う。ドイツ経済を支えていたアメリカの融資が途絶え、このピンチに力強い政治家を望むように世論がなっていた。そこに現れたのが、ヒトラーだった。
教科書だけでは、なかなか理解しづらい内容もスッと入ってくるので面白いです。