母の予定に付き合う約束で沖縄に里帰りしたリョウ。
実の母は小学生の頃、癌で亡くなった。悲しみの傷もいえないリョウ。そんなリョウをよそに父は母の死後から1年余りで沖縄の女性と恋をし、再婚することに。
リョウは札幌から沖縄に移り住むことになるが、そんな父ももういない。不慮の事故で亡くなってしまった。
リョウの休暇は3日間。3人の思い出の場所を巡るうち、リョウは不思議な感覚にとらわれる。この3日間がタイムリミット。3日間が終わるとき、きっと泣ける。
リョウと義母は血の繋がらない親子かもしれない。しかし、母は父を愛した。そして今も愛している。そして父の息子であるリョウも愛している。
沖縄の言葉で「アンマー」は「お母さん」を意味する。アンマーの愛を感じることのできる作品。そして、母とリョウが旅している姿を見ると、自分自身も沖縄に行きたくなった。以前、沖縄本土に訪れた事があるが、斎場御嶽などは行けなかった。
ちなみアンマーといえば、かりゆし58さんのアンマーという歌がある。昔、何かのテレビでやっていたのだが、ボーカルの前川真悟さんが、やんちゃをしていた頃、母は文句も言わず、懸命に支えたそう。その母に感謝するために生まれたのが、アンマーだそう。アンマーももちろんいい歌なのだが、個人的には「オワリはじまり」がとても好きです。この歌を聴くと、毎日を一生懸命生きなきゃいけない!という気持ちにさせてくれる曲です。
では、2人が訪れた地を巡っていきたいと思います。
1日目
斎場御嶽(せーふぁうたき)
斎場御嶽といえば、沖縄の世界遺産の1つで、琉球王国最高の聖地と言われる。琉球王国の創世神「アマミキヨ」が創ったといわれる。
斎場御嶽から臨む久高島の写真・画像素材[1993706]-Snapmart(スナップマート)
斎場御嶽から真東にあたる久高島は沖縄を創ったとされる神様が降りてきたと信じられている島。
斎場御嶽を後にした2人は一旦那覇に戻るが、時間があるという事で万座毛に向かうことにする。
万座毛(まんざもう)
沖縄本部の中央に位置し、琉球石灰岩の断崖と広大な芝生でできており、岬の先端からはコバルトブルーの東シナ海が望める。
修学旅行の定番コースに新施設誕生!万座毛の新しい楽しみ方!|沖縄そば通販・お取り寄せサイト「ぐくる」【公式】
2020年10月2日には万座毛に新施設がオープン。「万座毛周辺活性化施設」という。中にはお土産や飲食ができる所があるよう。
夕食では、チェーン店のステーキハウスに行き、お母さんの念願だった名物のTボーンステーキとオリオンビールを注文する。
おそらくこのステーキチェーン店は「ステーキハウス88」なのかと想像。沖縄にはアメリカ文化があるので、ステーキハウスも多いが、話の感じからするとここなのではと思う。
憧れのTボーンステーキです。 - 那覇市、ステーキハウス88 国際通り店の写真 - トリップアドバイザー
美味しそうですね。お腹が空いてきました。
2日目
玉泉洞
おきなわワールドという施設の中にある鍾乳洞。サンゴ礁の海に囲まれ、亜熱帯の島々が連なる沖縄には600以上の鍾乳洞が存在。その中でも最大なのが玉泉洞。約30万年もの歳月をかけ、全長5,000m、にも及ぶ(一般公開は890m)。
その他、フルーツ園や手作り体験、ハブとマングースのショーなど1日楽しめる。
玉泉洞は沖縄本土が戦地となったWWⅡの際、防空壕としても利用されていた。おきなわワールドの近くにはひめゆりの塔や、平和祈念公園などがある。
昼食は北谷町(ちゃたんちょう)のアメリカンアンティーク風の店構えのハンバーガーショップ。ボリューミーなことで有名で、おかあさんが注文したのは、メニューの中でも最大のベーコンチーズデラックスバーガー。しかもオニオンフライの山盛りセット。
北谷町でハンバーガーショップで検索すると、これまたいくつも出てくるんです。やはりアメリカ文化ですね。中でも有名で外観もアメリカンなテイストなのが「GORDIE'S(ゴーディーズ)」というお店。
ダブル・ベーコン・チーズバーガーだそう。全く同じものは見つけることができませんでしたが、おそらくこのようなボリュームのあるものを食べたのですね。すごい!!
やちむんの里
やちむんとは沖縄の方言で焼き物のことをいう。沖縄の中ほどにあたる読谷村という場所にあり、琉球王朝の尚貞王は各地に点在した窯場を壺屋に集め発展を図る。今までの技術に加え、日本、中国の技術を吸収しながら焼き物の振興を図る。現在でも那覇にやちむん通りがあるが、住宅の密集に伴い、焼き場の環境に無理が生じ、現在の場所に移る。近くには座喜味城跡もある。
2人はやちむんの里を後にし、同じ読谷村にある残波岬へ向かう。
残波岬
高さ30mほどの断崖絶壁が2kmほど続く岬。沖縄本土で最後に夕日が沈む場所として有名。
素晴らしい絶景ですね。
3日目
勝連城跡
15世紀、海外貿易によって繁栄をもたらした阿麻和利が居城した城。2000年に登録された世界遺産の構成資産の1つ。城壁は優雅な曲線を描き、女性てきな美しさを感じさせる。築城は12~13世紀といわれる。
勝連城跡|おきなわLikes 〜県民と旅行者のための沖縄お出かけ情報サイト〜
海中道路を渡る前にタコスの店に寄ることにしたと。おそらくこれは地元では通称キンタコと呼ばれるキングタコスのお店である。タコライス発祥のお店なのだという。
https://oki-raku.net/gourmet/tacos-tacorice/hokubu/king-tacos/
その後、海中道路を渡り、平安座島や浜比嘉島に向かい、アマミキョの墓や果報バンタに向かう。
何とも美しい。どこまでも続くコバルトブルーの海。向かって左が平安座島、右が浜比嘉島。浜比嘉島には東の御嶽(あがりのうたき)と呼ばれる場所がある。沖縄開墾の国造り神話にまつわる島で樹齢600年のガジュマルの木がある。
同じ島内に創生神のアマミキヨの墓などもある。
果報バンタ(かふうばんた)
果報バンタは平安座島のさらに向こうに行った宮城島にある、ぬち敷地内まーす製塩工場ファクトリー内にある岬。沖縄の言葉で幸せ岬を意味する。
リョウの父は台風が来た日、果報バンタに向かい、足を滑らせこの地で亡くなる。母にとっては忘れることのできない場所の1つである。
2人は最後に首里城へと戻る。
首里城
2人は最後の旅の最後に首里城に向かう。首里城では守礼門や場内をゆっくり見て回る。首里城も世界遺産の構成資産の1つですが、火災に遭い、現在は復興の真っただ中です。
金城町石畳道
そして最後に、おかあさんは首里城を出ると、「おかあさん的にはこっちがメインなの。リョウちゃんとは来たことがなかったなって」と向かいの石畳の道に向かった。
石畳の下り坂はきつく、その下りが一段落すると、木々の生い茂った広場があった。
おかあんにとって特別な場所。父がおかあんにプロポーズした場所だったのだ。最後にこの場所に来て、3日間の旅が終わる。この旅のあと、ぼくはどうなる?
今回、この作品を通して沖縄を新たな観光地をたくさん知ることができましたし、母とリョウと一緒に思い出の旅に連れてってもらうことができました。
以前、沖縄に行った際は名護の方まで足をのばし、美ら海水族館なども見ました。
そして沖縄には本土以外にも魅力的な離島がたくさんあります。今はなかなか長期の休みをとってゆっくり旅をできる状況にはないですが、いつかきっと旅しに行きたいと思います。待っててね、沖縄!!