本好きナースマン

色んな本を読んで日々の生活に潤いを与えています。目指すは年間100冊読了。

硝子の塔の殺人  知念実希人

医療系のミステリを多く扱う知念先生の作品は好きです。

今回も硝子の塔の殺人読んでみました。

犯人の動機までは解明できなかったが、本当の真犯人の予想は当たり、建物の秘密も途中でもしかしたら??と思って読んでいたら当たりました。

それ以外は全然でしたが。知念先生をはじめ、ミステリーものは好きでよく読んでいます。そのおかげもあってか推理力もついきてきたかなと感じます。

海外の著者についてはほとんど読んだことがなく、本作の中でも多く紹介されていたので、今度読んでみようかなと思います。

 

本作は500ページほどに渡り、けっこう長編ですが、読みだすと面白くてここ数日、とにかく隙間で読み進め今日読了しました。

たった4日間の出来事なのに、記述が丁寧なので、読みながらどこがヒントなんだと一生懸命に探したくなる内容。そして、あの時にこの人がこう言ったのを覚えていますか?という文章が多くあり、伏線を丁寧に回収していく。その度に進めたページを戻り思い出す。密室のトリックなども難しくて、ニワカのオタクには全然ダメでした。

登場人物も個性的で館の主人、執事、メイドをはじめ、刑事、名探偵、医師に小説家、霊能力者、編集者、料理人とバラバラ。

さて、犯人は誰か?そして動機は何なのか??是非とも読んでみてください。

ちなみに舞台となる硝子の塔についてはフィクションであるが、実際に建物として似たような構造になっているものが日本にもあるのだそう。

それが、福島県会津市にある会津さざえ堂。二重のらせん階段になっていて、参拝すると終わって帰る人は別の道になっていてすれ違わないのだという。

そう二重らせん構造というのがヒントで、知念先生は現役の医師です。医療の世界で二十らせん構造といえば・・・

ここまで言えば分かる人は分かると思います。建物の秘密も後々ポイントになってきます。もちろん、それが分かっただけでは犯人やそして真犯人がすぐには分かりません。

頭をフル回転しながら楽しんで読んでください。