本好きナースマン

色んな本を読んで日々の生活に潤いを与えています。目指すは年間100冊読了。

がん消滅の罠 完全寛解の謎  岩木一麻

作者の岩木さんは1976年、埼玉生まれ。

国立がん研究センターや、放射線医学総合研究所で研究に従事されていた。

現在は医療系出版社で勤務している。

 

さすが元がん研究者というだけあって、がん治療の最前線の内容が記載されつつ、そのがん治療という分野におけるミステリー。

呼吸器内科の夏目医師は生命保険会社に勤務する友人からある指摘を受ける。

その指摘とは、夏目が余命半年の宣告をした肺腺がん患者が、リビングニーズ特約で生前給付金を受け取った後も生存、病巣も完全に消え去っているという。同様の保険金支払いが続けて起きており、今回が4例目。こんな偶然が続くのはあり得ない確率だと、不審に思った夏目は同僚であり、友人の羽島と調査を始める。

調査の行きつく先で見えた衝撃の結末とは!?

医療に従事している私でも、研究分野の内容も多く難しいと思う事も多くありましたが、本格的なミステリーに読む手は止まりません。そして、複数人称で話が進み、夏目のや友人の視点はがんセンター側の視点であり、湾岸医療センターの宇垣の視点だったり、肺腺がんを患った柳沢の視点だったりで展開されるため、あきることもなく文章の途中途中にヒントもちりばめられており、伏線も回収していくので、徐々の真相が分かってきたときに、あの時の・・・という事もよく出てくる。丁寧に描写されているので非常に面白かった。

ドラマ特別企画『がん消滅の罠〜完全寛解の謎 ...

2018年には特別ドラマとしてテレビで放送されていたよう。

唐沢さんや渡部さん、及川さん、北大路さんなど出演する俳優陣も豪華。

 

ぜひ原作読んでみてください。