こんな夜更けにバナナかよ
鹿野靖明、34歳。筋ジストロフィー患者で1人では何もできないけど、自由に生きたい。自ら集めたボランティアに支えられ生活する男性の愛しき実話。
筋ジストロフィーは骨格筋の壊死・再生を主病変とする遺伝性筋疾患の総称。
症状としては、骨格筋(体には骨格筋と平滑筋が存在。骨格筋は手や足を動かすなど意図して動かすことのできる多くの筋肉を司る)障害による運動機能低下が主。
筋ジストロフィーやALS(筋委縮性側索硬化症)などの神経難病の多くは脳は正常で、体だけが動かすことが徐々にできなくなっていくという病気が多く、告知をされた患者自身や家族の多くが受容するまで時間を要することが多いです。
この作品中にも母と父がわずかに登場しますが、現在はほとんど介助には参加していません。もちろん放棄しているという訳ではなく、むしろ強い絆に結ばれていることが作品を読めばわかります。
この作品に関しては大泉洋さんが出ていたので、作品名くらいは知っていました。
改めて、今回原作を読んだら主人公が大泉さんに寄せた?と思うほど、キャストがバッチリはまっていたような気がします。今、自分が感じてやりたいと思った事は素直に声に出し、実行に移そうとする。はたから見たらわがままな感じもするけども、ボランティアの人の多くが望んでボランティアを行っている感じ。そして、鹿野さんとの関わりの中で人間的に成長していく姿が描かれています。
2018年12月28日に映画公開。およそ3年前。
医学生の田中を演じるのは三浦春馬さん、その恋人役の美咲は高畑充希さん。
2020年7月18日、三浦春馬さんは都内の自宅で亡くなった。本当に素晴らしい役者さんでした。今回の映画についてはまだ見たことがありませんが、いつか見てみようと思います。心よりご冥福をお祈りします。