本好きナースマン

色んな本を読んで日々の生活に潤いを与えています。目指すは年間100冊読了。

ミステリー

#殺人事件の起きないミステリー  

このミステリーがすごい!大賞シリーズ傑作選で 岡崎琢磨さん、小西マサテルさん、塔山郁さん、友井羊さん、柊サナカさん。 5名の作品が掲載。 ・岡崎琢磨さん(珈琲店タレーランの事件簿シリーズが有名) 【ビブリオバトルの波乱】 ビブリオバトルとは一言…

そしてあなたも騙される  志駕晃

志駕さんといえば、「スマホを落としただけなのに」のシリーズで有名で映画にもなった作品。 今回の作品も表紙にインパクトがあり、絶対に面白そうと思わず一気見。 目次としては騙される人、騙す人の2章のみ。 夫のDVを逃れ、7歳の娘を育てるシングルマザ…

白銀の逃亡者  知念実希人

ドナルド・ミュラー症候群(通称:DoMS) 2016年に世界的に大流行した。日本でも感染したものの致死率は95%を超え、高度医療を受けられない国での死亡率は100%。 数週間の急性期を乗り越え、病状が急激に回復する変異期に入り、ヴァリアント(変…

漂流都市  嶋戸悠祐

東北第2の都市K市。 K市には轟家電という電気屋がある。全国に展開する大手家電が出店しても半年も経たず撤退を余儀なくされる。 轟家電にはフロアの広さに合わないほどの店員がいて、そして利用しているほとんどが高齢者。 町の高齢者率はなんと85%を超…

マーダーハウス  五十嵐貴久

マーダー=murder=殺人、殺人罪、殺人事件などを意味する。 五十嵐先生といえば2001年「リカ」で第2回ホラーサスペンス大賞を受賞しデビュー。リカシリーズも現在、8弾まで出ていたと思いますが、シリーズ本を読む前にまず、五十嵐先生の作品に触れて…

私の命はあなたの命より軽い  近藤史恵

以前、近藤さんのインフルエンス拝読。今回、タイトルに惹かれ読んでみることに。 遼子は出産を間近に控えていた。夫、克哉と共に初めての出産に向かっていると思っていた。ある日、夫は会社からの命令で半年間のドバイへの赴任を命ぜられる。 遼子は不安を…

愚者のエンドロール  米澤穂信

文化祭に出展するクラス制作の自主映画を観て千反田えるが呟いた。 映画のラストでは廃屋の鍵のかかった密室で少年が腕を切り落とされ死んでいた。 誰が彼を殺したのか?その方法は?? しかし脚本を担当した本郷は体調を崩し、途中まで書いた後倒れてしまっ…

希望が死んだ夜に  天祢涼

天音さんの書籍初めて読みました。 ラストは切ない。泣けます。 14歳の女子中学生が、同級生を殺害した容疑で逮捕された。殺人をしたことは認めたが、なぜか動機は話さない。 希望の希がねがうとも読むことから名づけられた、冬野ネガ。 県警本部の真壁と…

ツツヌケ  七瀬晶

タイトルのごとくAI機器がもたらす便利さとその危険さについて考えさせられる内容であった。 著者の七瀬晶(ななせひかる)さんは青山学院大学理工学科を首席で卒業、IT企業にて各種システム開発をてがける。ITミステリーから時代小説まで幅広く手掛けている…

硝子の葦  桜木紫乃

桜木先生の本を久しぶりに読了。 直木賞を受賞した「ホテルローヤル」も登場するこの作品。 続編かと思いきや全く関連はないよう。 ホテルローヤルを営む幸田喜一郎が交通事故で意識不明の重体になった。 その妻、幸田節子は30歳で喜一郎とは年の離れた妻で…

怪物の町  倉井眉介

タイトルにインパクトがあったのと、作者の倉井さんが1984年生まれということで、同い年という所に親近感が沸き読了。 あかね町に引っ越してきた辻浦良太。あるとき、塾の帰りにあかねの森公園で人殺しの現場を目撃し、その時暗視ゴーグルをつけた謎の女…

レフトハンド・ブラザーフッド  知念実希人

『エイリアンハンドシンドローム』または『他人の手症候群』という病気を知っているだろうか?医療の現場で勤務して10年ほど経つし、知念さんや他の医療系の作家の作品を読んでいても何となく聞いたことがあるという事は多いが、今回は全くの初耳であった…

傷痕のメッセージ  知念実希人

医療×ミステリーの融合。 知念さんと言えば、医療という専門の分野にミステリーやファンタジーなどを融合し作る世界観が本当に素晴らしくいつも楽しく読ませてもらっている。 今回の作品は祈りのカルテという作品にも登場する純正医大や諏訪野。 テレビドラ…

モンスター 小西晴彦

札幌東高等学校を卒業し、中央大学文学部を経て、35年間高校教師。 その後、現在網走でカフェ7つの海のマスターをされているという小西さん。 tabelog.com 北海道を舞台にしているという所と、表紙にインパクトがあり読んでみました。 様々な要素が入ってい…

私が先生を殺した  桜井美奈

タイトルに惹かれ、読了しました。 全部で5章で構成。各章では砥部律、黒田花音、百瀬奈緒、小湊悠斗、奥澤潤という人物が中心になって物語が展開されていく。 「ねぇ・・・・あそこに誰かいない?」 昼休みに避難訓練で集合した全校生徒や教師。その中の1…

屑の結晶  まさきとしか 

タイトルだけ見たらどんな屑な人間の物語なんだろう。とだいぶタイトルにミスリードさせられた感じ。確かに序盤に出てくる小野宮という人物は2人を殺害したと連行される際にピースサインで笑顔を見せる。会話でもチャラチャラしていて、どこに本質があるのか…

天久鷹央の推理カルテⅡ ファントムの病棟  知念実希人

天久鷹央シリーズの第2弾。ずいぶん前に1弾を読んだ記憶がある。 あめく・たかおは診断に関することは天才的な女医だが、それ以外の事はまともに採血もできないし、他人の気持ちを推し測るようなことができないので、まともにコミュニケーションもとることが…

完璧な母親  まさきとしか

この本を読み終わったとき、色んなことを考えさせられた。 第1章では夫と6歳の息子、そして妻の友高知可子の話。知可子の視点で物語は進んでいく。知可子は数年の流産を繰り返した後、諦めかけた時に息子を授かった。そして幸せな家族であった。しかし、悲…

絶叫城殺人事件  有栖川有栖

有栖川さんの作品を初めて読了。 1959年大阪生まれ。同志社大卒で書店勤務を経て、89年「月光ゲーム」でデビュー。作風から「日本のエラリー・クイーン」と呼ばれ、ロジカルな謎解きに定評がある。 エラリー・クイーンはアメリカの推理作家。同名のエ…

火のないところに煙は  芦沢央

芦沢さんの作品を読むのは罪の余白以来で久しぶりです。 今回の作品は6話で構成されており、1つ1つは独立した短編のようになっている。しかし、その話をじっくり読むと経時的に紹介されているようだが、それぞれに重要な言葉がちりばめられていて、1人の…

ちょっと一杯のはずだったのに  志駕 晃

1963年生まれ。 第15回「このミステリーがすごい!」大賞・隠し玉作品『スマホを落としただけなのに』にて2017年にデビュー。 続編のシリーズに囚われの殺人鬼、戦慄するメガロポリスなどがある。 kitanoatuo.hatenablog.com kitanoatuo.hatenablo…

リアルフェイス  知念実希人

今回の医師は形成外科医です。 知念先生は現役の医師で、作家でもあります。いつも楽しく読ませてもらっていますが、色んなジャンルの医師を題材にしていて、その科特有の事件を物語にしており本当にすごいと感じながら読ませてもらっています。 このリアル…

ムゲンのi 知念実希人

知念さんの作品でも気にはなっていたけど、なかなか手に取れなかった作品。上下巻なので覚悟を決めないとなかなか・・・ 読んでみたら、上下巻気にならないくらい読み入ってしまいました。 医療×ミステリー×ファンタジーという感じですかね。 最初は識名愛衣…

人間の顔は食べづらい  白井智之

まずタイトルに衝撃ですよね。 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript ||c.scripts[c.scripts.length-2];(b[a].q=b[a].q||[]).push(arguments)}; c.getElementById(a)||(d=c…

ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ

ビブリア古書堂シリーズは非常に好きな作品です。 最近、自分も本が好きで暇さえあれば読書にふけっていますが、本作に登場する篠川栞子さん、母の智恵子さん、子供の扉子さんみんなレベチです。 本の虫度が違いすぎます。 biblia.jp このシリーズは累計70…

不死症(アンデッド)  周木律

表紙怖すぎ・・そしてインパクトありまくり。 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript ||c.scripts[c.scripts.length-2];(b[a].q=b[a].q||[]).push(arguments)}; c.getElemen…

本性  伊岡 瞬

40歳独身の尚之は、お見合いパーティーで(サトウミサキ)と出会う。 彼女の虜となり、逢瀬を重ねる尚之だが、結婚の話が進むにつれミサキは不審な行動を見せ始める。一方、若手刑事の宮下は、一匹狼のベテラン・安井の相棒として、焼死事件を追っていた。…

SLやまぐち号殺人事件  西村京太郎

2023年、一番最初に読んだ本です。 西村京太郎さんといえばテレビの2時間ドラマとかでも放送されるし、あまりにも身近すぎる作家さん。ですが、身近すぎる故、本では読んだことがありませんでした。 新年一発目という事もあり、読んでみました。 そして…

彼女が最後に見たものは  まさきとしか

クリスマスイブの夜、新宿区の空きビルで女性の遺体が発見された。 50代と思われる女性の着衣は乱れ、身元不明。 警視庁捜査一課の三ツ矢と戸塚警察署の田所は再びコンビを組み、捜査に当たる。 そして、女性の指紋が1年4か月前に千葉県で男性が刺殺され…

罪の余白  芦沢 央

芦沢 央(あしざわ よう)さんは1984年の東京都出身で自分も1984年生まれなので勝手に親近感を覚えています。 高校時代(2000年頃)デビューまで12年間、雑誌投稿や文学賞への応募を続け、2012年本作「罪の余白」でフロンティア文学賞を受…