本好きナースマン

色んな本を読んで日々の生活に潤いを与えています。目指すは年間100冊読了。

本性  伊岡 瞬

40歳独身の尚之は、お見合いパーティーで(サトウミサキ)と出会う。

彼女の虜となり、逢瀬を重ねる尚之だが、結婚の話が進むにつれミサキは不審な行動を見せ始める。一方、若手刑事の宮下は、一匹狼のベテラン・安井の相棒として、焼死事件を追っていた。単純な火災事故のはずが、安井は裏に潜む事件を確信しており・・。

関わるものを必ず破滅させるミサキ。ミサキの正体は??

 

本作は全部で9章で構成されている。

・1章は梅田尚之。尚之は私立中学の教師。母と暮らしている。尚之はお見合いパーティーでミサキと出会う。ミサキに夢中になり、結婚の話まで出るが、ミサキの行動に不審な行動が目立つようになる。それでも尚之はミサキに夢中であり、多額の出費を強いられる。そして、ミサキが別の男と歩いている所を目撃してしまい・・・

・2章は小田切琢磨。ファミリーレストランでバイトをしている。なかなか定職に就けず、今年30歳を迎える。小田切のバイト先にミサキは客として現れる。そして、ミサキに声を掛けられ、食事や男女の関係になる。そして、20万もする無垢材のローテーブルをプレゼントされる。琢磨はミサキと買い物をしている所を目撃される。その男とは??

・3章は青木繁

・4章は小谷沙帆里

・5章は宮下刑事

・6章は安井刑事

・7章は宮下刑事

・8章は安井刑事

・9章は宮下刑事

後半の刑事が中心となる部分は2人の刑事が交互に主人公になり、事件の解決に向かい、サトウミサキという人物に迫る。サトウミサキと尚之、琢磨、繁子、沙帆里の接点はいかに?近づいた目的は?その真相が明らかになるとき、衝撃を受ける。

読み終わった時の感想としては、サトウミサキという人物における最初と最後におけるイメージの変化である。お金を要求したり、脅迫めいたような行動を起こすミサキについてあまりいいイメージを抱いていない。しかし、真相が明らかになるとき、同情の気持ちが強くなった。誰が正義で誰が悪か。

その真相については是非とも読んで明らかにしてほしい。