本好きナースマン

色んな本を読んで日々の生活に潤いを与えています。目指すは年間100冊読了。

小説

そしてあなたも騙される  志駕晃

志駕さんといえば、「スマホを落としただけなのに」のシリーズで有名で映画にもなった作品。 今回の作品も表紙にインパクトがあり、絶対に面白そうと思わず一気見。 目次としては騙される人、騙す人の2章のみ。 夫のDVを逃れ、7歳の娘を育てるシングルマザ…

ぼくは明日、昨日のきみとデートする  七月隆文

www.youtube.com 2014年に刊行された本作。 京都の美大に通う南山高寿は電車で一目ぼれをした。意を決して彼女に声をかけ、交際することに。可愛くて、気配りもできる。彼女の名前は福寿愛美。 彼女はさみしがり屋で嬉しいことがあるとすぐに泣く。 そんな愛…

雲の階段(上)(下)  渡辺淳一

私が勤務している病院に応援医師として東京から来られる先生がいる。 その先生から雲の階段面白いから是非読んでみてと勧めてもらった。 さっそく読んでみた。 【上】 相川三郎という人間が東京での生活を離れ、離島での生活を選んだ。三郎は医療事務として…

漂流都市  嶋戸悠祐

東北第2の都市K市。 K市には轟家電という電気屋がある。全国に展開する大手家電が出店しても半年も経たず撤退を余儀なくされる。 轟家電にはフロアの広さに合わないほどの店員がいて、そして利用しているほとんどが高齢者。 町の高齢者率はなんと85%を超…

あなたの隣にいる孤独  樋口有介

14歳の玲菜には戸籍がない。学校にも行ったことがない。 母と2人、住む場所を転々としてきた。あの人から逃げるために・・・ そんな2人は今、川越にいる。 玲菜は学校の教科書を1年遅れて、川越屋というリサイクルショップで買って自分で勉強していた。…

しろがねの葉  千早茜

昨年の直木賞受賞の本作。 舞台は島根県の石見銀山。 著書の千早さんは北海道出身。そんな千早さんがなぜ昔の石見銀山を描いたのか興味がわいた。 私は島根県の浜田市という町で生まれた。石見銀山がある所は浜田から東へ江津市、大田市と進み、その山間にあ…

彼女はそこにいる  織守きょうや

とある一軒家で起きる怪現象。 第一話 あの子はついていない 一話では母娘が一軒家に引っ越してくる話。引っ越してからというもの、リモコンが勝手につく、髪の毛が落ちている、花壇が濡れている、夜中にトイレが流れるというな些細な事が続き、あかりは徐々…

夜の向こうの蛹たち  近藤史恵

小説作家たちが織り成す女性の物語。織部妙は順調にキャリアを重ねていた。 ある日、美人作家として話題の新人、橋本なぎさの処女作に衝撃を受ける。 受賞パーティーで会った際、妙はなぎさの秘書だという初芝祐に興味を抱く。 2人に近づくにつれ、妙はなぎ…

マーダーハウス  五十嵐貴久

マーダー=murder=殺人、殺人罪、殺人事件などを意味する。 五十嵐先生といえば2001年「リカ」で第2回ホラーサスペンス大賞を受賞しデビュー。リカシリーズも現在、8弾まで出ていたと思いますが、シリーズ本を読む前にまず、五十嵐先生の作品に触れて…

1リットルの涙  木藤亜也

1リットルの涙と言えば、2005年に沢尻エリカさんが主演したドラマです。 その原作に当たる。木藤さんは脊髄小脳変性症を発症し、25歳という若さでこの世を去りました。 脊髄小脳変性症は神経難病であり、発症してから5~10年ほどしか生きられないと…

それ自体が奇跡  小野寺史宜

夢と私がどっちが大事?? 30歳、結婚3年目、共働き。子供はいない。 田口貢と綾。2人に訪れる試練。 会社の同僚であった貢と綾。 貢は会社のサッカー部が廃部になりくすぶっていた貢は、大学の先輩から「カピターレ東京」で東京23区初のJリーグ入りを…

愚者のエンドロール  米澤穂信

文化祭に出展するクラス制作の自主映画を観て千反田えるが呟いた。 映画のラストでは廃屋の鍵のかかった密室で少年が腕を切り落とされ死んでいた。 誰が彼を殺したのか?その方法は?? しかし脚本を担当した本郷は体調を崩し、途中まで書いた後倒れてしまっ…

希望が死んだ夜に  天祢涼

天音さんの書籍初めて読みました。 ラストは切ない。泣けます。 14歳の女子中学生が、同級生を殺害した容疑で逮捕された。殺人をしたことは認めたが、なぜか動機は話さない。 希望の希がねがうとも読むことから名づけられた、冬野ネガ。 県警本部の真壁と…

彼女の背中を押したのは  宮西真冬

宮西さん1984年生まれで同い年。親近感沸いて初めて読んでみました。 梢子は結婚を機に働いていた書店を辞め、夫とともに東京で暮らしていた。 半年後のある朝、妹のあずさから相談したいことがあるとメールが届いていた。 梢子はメールに気付いていたが…

硝子の葦  桜木紫乃

桜木先生の本を久しぶりに読了。 直木賞を受賞した「ホテルローヤル」も登場するこの作品。 続編かと思いきや全く関連はないよう。 ホテルローヤルを営む幸田喜一郎が交通事故で意識不明の重体になった。 その妻、幸田節子は30歳で喜一郎とは年の離れた妻で…

怪物の町  倉井眉介

タイトルにインパクトがあったのと、作者の倉井さんが1984年生まれということで、同い年という所に親近感が沸き読了。 あかね町に引っ越してきた辻浦良太。あるとき、塾の帰りにあかねの森公園で人殺しの現場を目撃し、その時暗視ゴーグルをつけた謎の女…

耳をすませば 映画ノベライズ 樹島千草

耳をすませばと言えばジブリ。 www.youtube.com カントリーロードもいい歌で多くの人に愛されている作品だと思う。 月島雫と天沢聖司。2人の高校生の純愛。本が大好きな雫はいつも図書館で夢中で本を読んでいる。貸し出しの名前にはいつも自分より先に天沢…

スクラップ・アンド・ビルド  羽田圭介

芥川賞受賞の作品。羽田さんの作品は初めて読みました。 要介護老人の祖父と無職の孫である健斗。 祖父は体もあちこち痛い、思うように動かんと嘆き「早う死にたか」と毎日のようにつぶやく。祖父と母と暮らす健斗は行政書士の資格取得に向け勉強しつつ、一…

私が先生を殺した  桜井美奈

タイトルに惹かれ、読了しました。 全部で5章で構成。各章では砥部律、黒田花音、百瀬奈緒、小湊悠斗、奥澤潤という人物が中心になって物語が展開されていく。 「ねぇ・・・・あそこに誰かいない?」 昼休みに避難訓練で集合した全校生徒や教師。その中の1…

ある女の証明  まさきとしか

まさきさんの本を久しぶりに拝読。 貴和子というキーワードになる女性を中心に物語は全部で5章で構成。 それぞれの章ではメインとなる人物は異なるが、貴和子という人物を通して関連している。 そして2015年の北海道苫小牧の衝突事故から徐々に過去に話…

11文字の檻  青崎有吾

青崎さんの作品は今回初めて読みました。 短編集になっている作品でしたが、「加速していく」、「噤ヶ森の硝子屋敷」は印象に残りました。加速していくはJR福知山線脱線事故を題材にしています。2005年4月25日9時18分頃、塚口駅~尼崎駅間の制限速…

JKⅡ 松岡圭祐

松岡さんのJKシリーズの2作品目。というかシリーズとして、3作品目以降があるのかどうかはわかりませんが、是非書いてほしいです。 JKは女子高生という意味にもかけているでしょうが、基本的にはジョアキム・カランブーという人の心得を習得し、最強になっ…

阪急電車 有川浩

前回、有川さんの作品である「レインツリーの国」読んで素敵な作家だなぁと感じました。「阪急電車」といえば、映画にもなりましたよね。昔映画見た記憶あります。 改めて原作を読んでみることにしました。心が幸せな気持ちになりました。 最近、仕事で嫌な…

無人駅で君を待っている  いぬじゅん

どんな作品なのかと読むと、亡くなってしまった会いたいと願う人に、快晴の日の限られた時間、限られた無人駅で待っていると願いは叶い会えるという物語。 全部で5話収録されている。いぬじゅんさんは静岡県浜松市在住。もともと奈良県で生まれ、岐阜の大学…

産む、産まない、産めない  甘糟りり子

今、岸田首相が少子化対策に力を入れ、予算をあてるとニュースで取り上げていますが、全ての対策を実行したとしても人口増加は遥か彼方の夢と終わるのかなと、そんな悲観的な目でしか見れない自分も嫌ですが、やっぱり厳しいです。 問題が山積みです。そして…

スケートボーイズ  碧野 圭

大学2年の冬、ケガを負い1年の休養を余儀なくされた和馬。 大学4年の全日本選手権を最後の舞台と定め、フィギュアスケート部の仲間と切磋琢磨の日々を送る。 家族やコーチとの関係、就活、友情、恋愛。夢に挑み、葛藤し、成長する大学生の姿を描く。 (fun…

人間の顔は食べづらい  白井智之

まずタイトルに衝撃ですよね。 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript ||c.scripts[c.scripts.length-2];(b[a].q=b[a].q||[]).push(arguments)}; c.getElementById(a)||(d=c…

レインツリーの国 有川浩

2人の出会いは「忘れられない本」。 ネットのブログで見つけた自分がかつて思い出に残っていた作品を投稿しているブログを見つけた向坂伸行。投稿している彼女はひとみという。 2人はメール交換をするうちに心は惹かれあっていた。 しかし、ひとみは実際に…

ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ

ビブリア古書堂シリーズは非常に好きな作品です。 最近、自分も本が好きで暇さえあれば読書にふけっていますが、本作に登場する篠川栞子さん、母の智恵子さん、子供の扉子さんみんなレベチです。 本の虫度が違いすぎます。 biblia.jp このシリーズは累計70…

明日の僕に風が吹く  乾ルカ

乾さんは北海道生まれの作家。2006年「夏光」で第86回オール讀物新人賞を受賞しデビュー。 今回の作品は1人の中学生(川嶋有人)がある出来事をきっかけに引きこもりとなってしまう。 そんな彼を救おうと叔父は自分が医師として働いている北海道の離…