彼女の背中を押したのは 宮西真冬
宮西さん1984年生まれで同い年。親近感沸いて初めて読んでみました。
梢子は結婚を機に働いていた書店を辞め、夫とともに東京で暮らしていた。
半年後のある朝、妹のあずさから相談したいことがあるとメールが届いていた。
梢子はメールに気付いていたが、過去のわだかまりもあり、すぐに返信はしなかった。そうこうしている内、その夜、母から電話であずさが建物の屋上から落ち、意識不明の状態であると告げられる。
あずさがメールで相談しようとしていたこととは?
何かに悩んでいて自殺を図ったのか?それとも??
母の妹に対する過剰の愛情と期待、それに相反するように姉の自分には期待はされず、勉強や家事を押し付けられる日々、父の無関心、そうした家族の交錯する思い、過剰な期待に応えられず、引きこもりがちになってしまった妹。妹は生きづらさから死を決断したのかもしれないと梢子は実家に戻り、同僚たちに話を聞いて回る。徐々に近づく真実、そして梢子の知らないあずさの一面も見えてくる。
家族とは何か?生きる辛さや生きる意味を問われる作品であり、読んでみる価値ありです。
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