2人の出会いは「忘れられない本」。
ネットのブログで見つけた自分がかつて思い出に残っていた作品を投稿しているブログを見つけた向坂伸行。投稿している彼女はひとみという。
2人はメール交換をするうちに心は惹かれあっていた。
しかし、ひとみは実際に会うのは頑なに拒んでいた。
ようやく会うことが実現したが、彼女が隠したかったことは聴覚障害というハンデでであった。
2人の恋の結末はいかに・・・
有川さんは自身の知人に突発性難聴を患った方がいて、そういった事がきっかけでそうした耳にハンデを抱えている方の問題に真剣に向き合い、本作を障碍者の話ではなく、恋の話へと仕上げた。そう、あくまで恋の話なんです。
確かに、耳にハンデがあると日常生活に非常に困ることが多い、しかし、それをハンデと考えないで、自分自身の個性と考えて前向きに生きていらっしゃる方も多いという。そして、そうしたハンデというのは誰しもが持っているもので、それがたまたま五感という生活においては特に必要とされる部分に影響があったということ。
こうした問題は非常にデリケートでご本人たちはとても大変だと思います。そして周りは同情ではなく、理解が大切だと思います。
つい、最近もアンパンマンミュージアムの点字ブロックの問題が放送されていました。
視覚障碍者にとって点字は生活する上でとても大切なもので、そうした点字にキャラクターを用いてしまうことでの問題。こうした所に健常者な理解のなさが出ているのかもしれません。
ドラマ「サイレント」はかなりの盛り上がりを見せました。あの作品では目黒連さんが後天性の聴覚障碍者を演じていました。
この作品もかなり好きです。是非読んでみて下さい。