本好きナースマン

色んな本を読んで日々の生活に潤いを与えています。目指すは年間100冊読了。

伝説の編集長が教える会社四季報はココだけ見て得する株だけ買えばいい

コロナウイルスが蔓延し、会社での飲み会が全くなくなり、お小遣いの一部をどう活用しようかと考えていたころ、積み立てNISAの増額と個別株への投資をするようになった。コロナ渦でいろんな株が話題になりました。マスクがないころには川本産業、ウイルス薬の開発に向けたアンジェスやテラ、リモートに伴う関連株など。また、ウォーレン・バフェット氏が日本の商社株に投資をすると発表したこともあり、軒並み商社関連株は上昇し、円安の影響も受け、三菱商事なども好決算を先日発表していました。

少し前ですと、WBCの影響でスポーツ関連株の上昇はもちろんですが、関係のない大谷工業が急上昇。これは大谷という名前のみが影響していたのです。正直、個別株に関してはコロナで成功したした人も多いのでしょうが、少なくとも自分はだめでした。改めて個別株で利益を出すことの難しさを痛感した所であります。

 

今回、読んだ本は会社四季報の元編集長の山本隆行さんが執筆。

年に4回発売される四季報。自分も時々購入することがありますが、1年を通じて4回購入したことがありません。しかし、本作を読むと、やはり4冊を購入し熟読することで、活路が見いだせるような気がしてきました。今は四季報アプリなどで手軽に四季報を見れるのでそれで満足していました。しかし、各号の特徴や前年度との比較という面を考慮するとやはり4冊を購入するということには十分購入金額を回収できる投資の可能性の広がりを感じさせます。

 

四季報は秋号がおススメ

しかし、どうしても1冊とか購入しないというのであれば、山本さん曰く秋号がおススメなのだそう。

日本の上場企業の約7割が3月期決算。3月期決算の場合、新年度に入って最初の決算となる第一四半期(4月~6月)の業績発表は、夏真っ盛りの7月下旬から8月中旬にかけての20日間のどこかで行われる。

秋号ではその第一四半期決算も発表も含まれており、記者もある程度踏み込んだ予想が立てやすくなるのだそう。

そして、山本さんの経験則によれば、第一四半期に早くも上方修正をを発表した会社は第二四半期でも上方修正をすることが多いという。

2006年以降の決算データを調べてみても、約15年の間で第一四半期決算(4~6月)段階で上方修正を発表したのは全体の5%に当たる2283件。うち第二四半期(7~9月)で再び上方修正を発表したのは1140件。ほぼ半分の企業が上方修正を発表している。

上方修正という発表は、株価に最もインパクトのあるイベントの1つでもある。

どんなに立派な決算を発表するよりも株価が動く。マーケットは結果よりも変化を大事にする。第一四半期に上方修正を発表した企業は、投資家から注目され、株価が上昇する。ただし、どこかで割安修正がなされ、買いが一巡すると、利益確定に押されて下がるか上昇一服となる。そこが絶好の拾い場。

テクニカルで株式投資をしている方々や機関投資家もいる中で、仕事の片手間ついでに株式投資をするアマチュアにとっては、やはりこうした局面でコツコツと投資を行い、中長期的に売買をしなければ利益を出しづらいのだろうと思う。

 

マーケットは値上げが大好物

一般の消費者からすると、値上げは家計の敵!!ですよね。企業も値上げと書かれるのを嫌う企業が多いそう。そこで、単価適正化や販売価格適正化という文言で掲載することも多い。マーケットとしては、値上げ=収益改善が期待されるわけで、大歓迎。

逆に、値下げを嫌い、売りで反応することが多い。「製品の売れ行きが芳しくなく、販売計画に届いていないのではないか」という憶測が動く。

 

業績欄を極める

会社四季報の7ブロックの中でも、ここだけは完全マスターしたいのがGブロックの【業績】欄。株価を動かす要因は、政治や国政情勢、為替・金利、企業業績、天候・自然災害などいくつもあるが、大きく分けて需給、テーマ(人気)、業績の3つ。

需給はいうまでもなく「価格は需要と供給の関係で決まる」という市場の大原則。

信用取引における買い残高と売り残高の信用倍率も、近い将来の需給バランスを示す指標の1つ、日銀によるETF買い入れも需給バランスを利用した市場安定策の一種、企業による公募増資や自己株買いも大きく動かす要因。

 

テーマ(人気)は、オリンピックやコロナなどその時々に人気化する市場テーマ。数日で終わるものから数か月から1年以上にわたり続くテーマもある。しかし、長い目で見ると、業績の裏付けのない銘柄は砂上の楼閣で最後には業績がものをいう。

 

自己株買いは自社の株式を利益剰余金などで買い戻すこと。取得した自己株は1株利益を計算するときに分母である発行済み株式数から除外されるので、1株利益が増加。

そのため、配当性向を表明している会社では配当も増える。

 

会社四季報が最も注目するのは営業利益であるが、成長ステージにある企業については例外で、売上高の変化を追いかけていくのもポイント。

 

 

ベンチャー企業にとって売上高100億円は最初の壁と言われる。増収率最低15~20%を見ていく。