本好きナースマン

色んな本を読んで日々の生活に潤いを与えています。目指すは年間100冊読了。

自分の脳に合った勉強法  小沼勢矢

自分もそうなんですが、職場でも家でも、ほらあれあれ、あの人とかすぐに名前が思い出せなくてついあれとかそれとか使うことないですか?便利な言葉ですよね。

年だな~とかとりあえず加齢のせいにして。

そもそも「人間は忘れて当たり前の生き物である」と本作にも出てきますが、これは19世紀のドイツの実験心理学エビングハウス氏が発見。

エビングハウス氏は、無意味なアルファベットの配列3文字を被験者にたくさん記憶させ、それが忘れられていく時間と量を調べてグラフにした。

実験結果によると、人は記憶したことを20分後には4割以上忘れ、1日後には7割以上を忘れる。つまり、放っておけばその日のうちに大半の記憶が消滅するということを発見。

記憶力がいい人を定義するのであれば、「物事をいかに覚えているか」という視点ではなく、「物事をいかに思い出すかという、思い出す力に優れている人」と定義した方がいいのかもしれません。

よく頭のいい人がテレビやyoutubeで紹介している勉強法の中にも語呂合わせや何かインパクトのある言葉と紐づけて覚えたり、関連付けを意識しているように思います。つまり、単体で覚えるとすぐに忘れるということをわかっているのです。

脳科学的に「繰り返し×インパクト」という勉強法が効果的。

1年間記憶を維持するためには、平均4~5回繰り返し学習する。

徹夜の勉強法はあまりよくない。よく寝る子は育つと言いますが、それは身体的な部分だけではなく、脳的にもそうで、脳の記憶にかかわる重要な部位で「海馬」という部位があります。この海馬には短期記憶を長期記憶に変える働きがあると言われます。つまり、海馬が発達していればいるほど、短期記憶が長期記憶化されやすく、いわゆる記憶力が良いという状態になる。そして睡眠時間が長ければ長いほど、海馬の体積も大きいという結果も出ています。

 

本書では自分のタイプを分析し、適正な勉強方法を知るという部分にフォーカスしています。