本好きナースマン

色んな本を読んで日々の生活に潤いを与えています。目指すは年間100冊読了。

祈りのカルテ  知念実希人

祈りのカルテ、祈りのカルテー再開のセラピーーを一気見。

祈りのカルテといえば、キスマイの玉森くん主演でドラマもしていました。

初期研修中の医師、諏訪野良太が2年間の研修中に、様々な診療科で出会った医師や患者との出会いを通して成長していくという物語だ。

祈りのカルテでは救急、精神科、外科、皮膚科、小児科、循環器内科と渡り歩く。

そして、諏訪野はその中から一番印象の強かった循環器内科を選択することになる。

ドラマ同様、科ごとで話は完結するため興味のある所から読んでも読みづらさはない。しかし、この物語にはもう1つ軸となる物語が存在する。

祈りのカルテー再開のセラピーーでは同期で統括診断部で勤務する医師、小鳥遊遊とその後輩である鴻ノ池舞と居酒屋で飲んでおり、鴻ノ池が諏訪野の研修医時代の話を聞きたいという展開になり、昔の話をしながら物語が進む。この小鳥遊、鴻ノ池と言えば、天久鷹央シリーズに出てくる2人だ。そして、回想の中にはどんな依頼でもお金になると判断すれば裏にも手を染める形成外科の柊貴之(リアルフェイスで登場)や刑事の桜井公康(天久鷹央シリーズや傷痕のメッセージなど)にも登場する人物などが登場してきて面白い。傷痕のメッセージに登場する水城千早や刀祢紫織も諏訪野良太や冴木裕也などと同期にあたるなど登場人物が交差していてたくさん読めば読むほど、なんだかワクワクしちゃいます。

さて、そんな祈りのカルテの最後のエピソードは緩和ケア科。ここで、諏訪野は余命1ヶ月の悪性中皮腫の患者、広瀬秀太を担当することに。広瀬には過去に逮捕された経緯があった。しかし、それは誤解だと訴える広瀬。そして、真実が分かり、冤罪となった時、もう1つの真実が分かる。ドラマでも似たエピソードをしていたので、ドラマを見た人ならわかるかもですが、本で読むと広瀬が冴木の父で現在、純正医大の外科医である冴木真也、そして精神科の立石聡美らとともに医師を志していたという事は記載されていないので、ドラマのオリジナルストーリーなのかと思います。なので、話の流れも違うので、本でもまた読んでみると面白いと思います。