夏を喪(な)くす
2012年発行。
全部で4編収録されている中編集。
・天国の蠅
・ごめん
・夏を喪くす
・最後の晩餐
個人的には天国の蠅が印象に残る内容であった。
どれも女性が主人公で描かれており、ダメな父と少女時代の葛藤を描く『天国の蠅』。夫婦関係は無干渉、不倫を続ける女性は不倫相手が乳房の異変に気付き、癌と判明。死という現実が迫るとき、夫婦や仕事に対しての葛藤を描く『夏を喪くす』。など、どの作品も色の濃い作品だったと思います。
以前、原田マハさんの作品『旅屋おかえり』や『風のマジム』などを紹介しましたが、爽やかな心地よさが残る作風とはまた違う作品でしたが、原田さんの作品の振り幅に魅了されました。
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