本好きナースマン

色んな本を読んで日々の生活に潤いを与えています。目指すは年間100冊読了。

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年  村上春樹

今までけっこうな本を読んできたつもりだ。ビジネス書や哲学書、小説と気になった本は手にして読んできた。まだまだ読み足りないくらい。1つの本を読めば、知らない事を増え、新たな事を知りたくなるし、その作者の別の書籍も気になる。

村上春樹さんといえば、誰しもが知る有名な作家である。しかし、今まで彼の本を読むことがなかった。別に嫌いとかそういう理由でもなく、ただなんとなくという感じで。

独特な世界観を持っていて、それに魅了される方がたくさんいて、熱狂的なハルキニストがあるという事実もあるし、ノーベル文学賞の候補にもいつも名前が上がるほど素晴らしい方だ。自分に自信がなかったのかもしれない。彼の作品に触れるという事に。

ここ最近はとにかく色んな小説などを読んできて、今回初めて彼の作品を読んで見ることにした。ノルウェイの森や、海辺のカフカ1Q84などたくさん有名な本もある。

今回、この作品にしたのは表紙に魅力を感じたのが一番だ。

実際、今回読み終えて。やはり素晴らしかった。多崎つくるという人物が16年前に仲の良かったグループから突然追放された。彼は意味が分からなかったが理由も聞けず、そして、死にたいほど落ち込み死と隣り合わせの所まで行きついた。極限の状態からなんとか這い上がり、新たな人生を歩み出した。しかし、その大きな出来事は、どんなに蓋をしても、彼の奥底に眠り続けており、それが人との距離を無意識のうちにとる要因になっていた。36歳になった彼が、真剣に交際したいと好意を抱いている女性、木元沙羅と出会う。沙羅もつくるに好意を抱いているが、彼の過去の話を聞いている内に、無理矢理に蓋をしているのではないかと感じるようになる。沙羅は歴史に蓋をしたままではなく、16年前に何が起きたのか、自分で確かめるべきだと勧めた。

そして、つくるは友人たちを訪ね、過去の事実を知るために巡礼の旅に出かけるのである。

面白い作品でした。


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過去のラジオで女優の杏さんも紹介していました。


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ル・マル・デュ・ペイという曲は、5人組の仲良しグループのシロがよく弾いていた思い出の曲である。