本好きナースマン

色んな本を読んで日々の生活に潤いを与えています。目指すは年間100冊読了。

あなたは、誰かの大切な人  原田 マハ

夏も終わり全国的には紅葉の季節でしょうか。北海道はすでに紅葉も終わりにさしかかり、朝晩の冷え込みも厳しくなってきました。

昨日は、皆既月食天王星食が同時に見られるということで、子供たちを連れ、玄関の外に。皆既月食はきれいに見えました。子供たち、寒い・・・入ろう。と興味はまったくでした。

この現象が実に442年ぶりということで織田信長らが活躍した1580年の安土桃山時代だそう。

そのころの人々はどういう気持ちで見ていたのでしょう。おそらく皆既月食という言葉は分からなかったでしょう。ただ、建物から見ても昨日よりも天気が良ければもっとはっきり見えたかもしれません。不思議な現象を見て、不吉な予感を感じたのか、それとも明日の戦いに向けて気合いが入ったかもしれません。

さて、そんな秋色めいた季節は心が温まるような本が心を豊かにしてくれます。

原田マハさんは風のマジムや旅屋おかえりなど心が温まる作品が多いです。

今回の作品は6つの短編集で構成されています。家族と、恋人と、友達とつながっている。単純だけど、ささやかなことがかけがえのない時間だったりする。

現代人は時間に追われている。やらなければいけないことが多く、それをこなす日々。確かにつらいし、しんどい。けれでもたった24時間という時間の中でどこか隙間をつくってこういった温まる本に触れることで、その時間が幸せな時間に包まれたりすることがある。

多くの著書を読む中で、やはり時間が大事で、どう有効に使うのかという事を問うものが多い。人によって大事な時間というのはバラバラであるし、それは当然であると思う。大事なのはその時間に生産性があるかどうかだと個人的には考える。時間を投資する以上、それなりの見返りは必要だと思うから。

今回の作品は、短編であるゆえ、隙間の時間で読むのにはもってこいの作品かなと思うのでぜひ、読んでみてください。