本好きナースマン

色んな本を読んで日々の生活に潤いを与えています。目指すは年間100冊読了。

ジェンダーで読み解く 男性の働き方・暮らし方

SDGsという言葉が巷に溢れるようになって少しずつ認知度も向上してきた気がします。

SDGs17ゴール・169ターゲット・232指標』総務省 – SDG E ...

17の目標から構成されています。

2022年6月のとある記事によると日本の世界での進み具合は世界19位に下がったそう。年々下がっているよう。達成状況には「達成済み」「課題がある」「重要な課題がある」「深刻な課題がある」という4段階があり、日本は6つの目標が最低評価だった。

・目標5:ジェンダー平等

・目標13:気候変動

・目標14:海の豊かさ

・目標15:緑の豊かさ

・目標17:パートナーシップ

は昨年同様に最低評価のままで、

・目標12:つくる責任、つかう責任

も最低評価に転落した。

 

今作のタイトルでもあるようにこのジェンダー平等というのは日本という国が早急に対策しなければいけない取り組みだと感じる。古い価値観で今だに男だから、女だからという意識が強く残り、ここから脱却することで、外見や内面のジェンダー差別もなくなり、超少子高齢化社会を解決する糸口が見えると思うので。もちろん、そう遠くならない未来に日本がどうなってもいい、なくなってもいいと考えるならそれはそれでしょうがないが、少なくとも私自身は自分の子供が幸せな未来を歩んでほしいと願っている。しかし、このままいけば到底明るい未来は描けず、少なくとも子供には海外も視野に入れた将来を描いてほしいと思っている。それだけ、今の日本が不安だから。

 

夫婦共働きが当たり前になった時代、特に意識を変えなければいけないのは男性の方だと思う。今まで親がそうだったからとかではなく、どんどん新しい価値観を取り入れていかないといけない。女性の生殖できやすい期間というのはいつの時代も変わることない事実。もちろん医療の進歩である程度の高齢でも子供を産むことができるがそれは母体への危険のリスクが高まるという事実もある。という事は事実だけを優先して考えるならば、その赤ちゃんができやすい期間に女性がいかに赤ちゃんを作りたいと思えるか、育てたいという気持ちを持続できるかという事である。

もちろん、赤ちゃんを望まない女性も、産みたくても産めない体の方もいる。つまり、赤ちゃんを望み、産める体の女性が生殖できる期間にすでにパートナーがいて、産める状態にあること。これが最低条件。そこに外的な要因(産休、育休な制度など)が加わる。そして、出生率が最低でも2だとぎり現状維持、そうした方が3人は産んでいかないと人口は少なくなる一方である。

学歴社会を重視して、就業人口を増やそうとした結果、女性の社会進出は増加した。これはもちろん良い事である。問題はそこから先である。社会に進出した2~3年くらいすれば結婚や出産を意識しないと3人産むだなんて事はとても大変なことである。しかし、社会が産んで戻ってきづらい風潮を作り上げてしまった。そして、男は外での仕事を優先しすぎた結果、家での家事・育児が女性に押し付けられる結果になった。

正直、どうすれば良くなるかなんてかなり困難である。私自身は、かなり家の事をしているほうだと思う。しかし、そういった思いもあくまで主観的にしか過ぎないという事も同時に受けいれ、常にできることはまだあるという認識で家族4人(子供2人)で過ごしている。職場の人には男なのにえらいね、弁当つくってえらいね。などと言われることもある。しかし、そういったことがどんどん当たり前にならなければ女性の負担は軽減されない。

本作を読むだけでも、考え方はまず変わっていけると思う。世の男性に呼んでほしい。