本好きナースマン

色んな本を読んで日々の生活に潤いを与えています。目指すは年間100冊読了。

ONE PIECE

週間少年ジャンプに掲載中のワンピースも単行本で101巻まで到達(2021年12月時点)。本当にすごいですね。今は、四皇のカイドウ(+ビッグマム)と闘っていますから、ワノ国編が終わると、いよいよ終わりも見えてくるのかなと感じています。

 

ジャンプに掲載されたのは1996年、単行本の第1巻は1997年12月まで遡るそう。という事は世に出てから四半世紀が経つのだと思うと時代の流れを感じます。確かに私自身もまだ、小学校高学年でした。

 

ワンピースの中にはたくさんのキャラクターが出てきますが、敵、仲間含めて実在した海賊をモチーフにしているキャラクターが多く存在します。

以下に紹介する本の中にも何人か出てきました。

海賊の起源

海賊と聞いて浮かぶのは、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』。これはカリブの海賊をモチーフにしていると言われます。そして、やはり海賊といえばカリブの海賊がとても有名です。17~18世紀の海賊の黄金時代にカリブ海で勢力を振るったバッカニア。しかし、海賊はそのずっと前から存在していた。

人類が舟で海に漕ぎ出すと、間を置かずして海賊が出没するようになった。

海賊の記録が史上初めて登場するのは、紀元前14世紀のエーゲ海と地中海。

古代エジプトのファラオ、アメンホテプ3世の碑文からは、商船などを襲撃する者たちに対してナイル川のデルタ地帯に防御を築いたことが読み取れる。この地域で早くから海賊行為が盛んに行われたのは、農作物が育ちにくい地理的環境も関係。人々は農業ではなく、海産物の交易に従事していた。海賊はそこを利用していた。

 

大西洋世界の海賊

カリブの海賊が有名だが、カリブ海の島々だけでなく、北米や南米、西アフリカでも同じように船を走らせていた。海賊の黄金時代と言われる1650年から1730年頃は、大西洋で海賊の活動が高まった時代。

ブラック・サム・ベラミーや黒髭、スティード・ボネット、女海賊アン・ボニーとメアリー・リードなど後世に名を残す海賊もこの時代の人物である。

 

エリザベス女王のシードッグ

歴史上、国の指導者と海賊が表立って手を結んでいた期間は長く、金品を分け合うことも珍しくなかった。その代表格が16世紀の大西洋で幅をきかせたエリザベス女王のシードッグだ。英国女王エリザベス1世(在位:1558年~1603年)の委任を受けて、英国の軍事的影響力を増大させるべく活動し、英国の大西洋世界への進出に大きく貢献した。だが、スペインの艦隊をおもな標的としたため、スペイン人の間ではすこぶる評判が悪かった。

 

シードッグとは、1世の認可を受けて活動した私掠船(しりゃくせん)の船乗りたちを指す。合法的にスペイン船から掠奪できた。スペイン側からすれば決して合法とはいえない行為であるが。。。

志願する中には比較的高い社会的階層を出自としていた。フランシス・ドレイク、ジョン・ホーキンスなどは上流階級の生まれ、または育ちである。

 

他にも、この名前はもしかしたらあのキャラクターかなと思う人物がいくつか出てくる。そして、歴史的背景を学ぶことで、歴史自体も学ぶことができる。三角貿易はアフリカの奴隷をアメリカ大陸に送りこんだ一種の人身売買、そして奴隷が収容された施設などは今でも負の世界遺産として登録されている。ゴレ島など。

海賊=海で略奪するものたちかもしれないが、そこには国家が関与し、自分たちの国の権威や名声を高めるための政治的策略もあった。ワンピースでも空白の100年など国側にとって都合の悪そうな事実、そして王下7武海は国に協力したりと、歴史の事実にリンクさせている点もある。こうした歴史を学び、改めてワンピースやパイレーツ・オブ・カリビアンなどを見ると違う角度からも楽しめるかもしれない。